2001年、東京・浅草で起きた通称「レッサーパンダ事件」
と言われる浅草女子短大生殺傷事件である。
この事件は犯人が『レッサーパンダのぬいぐるみ帽子』をかぶり、
ある意味非常に特徴的な格好をしていたので、
結局は逮捕に至ったという事件なのだが、当時は非常に世間の注目を集めた。
なんせ『レッサーパンダのぬいぐるみ帽子』だ。
事件の概要は知らなくても『レッサーパンダのぬいぐるみ帽子』
というキーワードは耳にする機会が非常に多かった。
その当時、妻とはまだ結婚していなかったが
付き合っていれば当然話題にのぼるわけで、
しかし、話をしているとどうも妻の発音がおかしい。
何回聞いてもヘンだ。
というのも、どうも『レッサーパンダの男』ではなく、
『レスラーパンダの男』
と聞こえてしょうがないのだ。
おかしいなあ、と思った僕は聞いてみた。
「ねぇ、なんかレッサーじゃなくてレスラーって聞こえるんだけど。」
無言になった後、妻がひとこと。
「・・・違うの?」
((((゚Д゚;))))──やっぱり!?
妻はレッサーパンダではなくレスラーパンダとはっきり発音していたのだ。
道理でそう聞こえるわけだ。
彼女によると、そもそもレッサーパンダという生き物は知らないし、
てっきりタイガーマスクのように、パンダのマスクをかぶった
パンダ風レスラーだと思っていたらしい。
それで、その当時話題に何かにのぼっていた『レッサーパンダの男』
のことを話しているときにもずっと『レスラーパンダ』と言っていて
誰からも訂正されなかったと言うではないか。
なぜ誰も訂正して上げなかったのだろう。
妻を気の毒に思ったのか、僕のように聞き間違いかと思ったのか。
っていうか『レスラーパンダ』って何だよ。
そんなマスクマンいてたまるか。
そんなレスラーはイヤだ。(笑)
妻は真っ赤になりながら言った。
「だってそんな生き物知らないもん!
きっと他の人だって知らないハズだよ!
みんな『レスラーパンダ』と思ってるよ、絶対!!」
・・・いや、それは違うと思うぞ。

