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オタクリーマン“DiO”の奇妙な日常


by dio-w21
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文明の力

(昨日のつづき)

困り果てていた僕はある日映画を見に行きました。
当時話題になっていた『始皇帝暗殺』です。

こんなの。
文明の力_e0046214_1431515.jpg



映画はなかなかおもしろく、それなりに満足して帰ったんですが
帰り道にふと思いつきました。

あ、これでいいか。」

一緒に行った友人から映画のパンフレットを借りて
そのあとがきや解説部分を見ながらいろいろパクリました。

しかし、所詮は映画のパンフ。
内容は微々たるもの。

掘り下げようと資料を探すも
資料は中国語のものばかり。

原典のようなものはもちろんのこと、
中国の人が書いた始皇帝に関するちょっとした本ですら
全部中国語で書かれているわけです。(当たり前)
それ1冊読むのだって僕は夏休みいっぱいかかりそうです。(汗)

というわけで中国語で書かれた文献には一切手をつけないという
中文研究室としてあるまじき行為を決意。
その代わり日本語で書かれた書物、論文、レポートなど
ありとあらゆるものを集め、読みまくりました。

参考文献は日本語の書物ばかり。
それでもカモフラージュとして中国語文献も
3冊ほど参考文献として挙げておきました。
それでも少ないと指摘されましたが、
実は1冊も読んでないなんて言えません。(笑)

そして、元々ほとんど興味の無いテーマ。
書きたいことなど皆無な上、書くとしても論文の受け売りしか
書くことなどない僕は、一計を案じました。

当時の文明の最先端、『スキャナ』を使ってみることにしたのです。

スキャナは友人Hが所有しており、
その文明の力を借りてめぼしい論文や本などをスキャンし、
それを合体、修正することにより卒論を作成するという作戦。

もちろん、たまにおかしくスキャンされてしまう
文字もあるのでその辺は修正が必要です。

また、当然ながらそれだけでは論文としては完成しないので
自分の考えを織り交ぜつつ、肉付けをしないといけません。
しかし、大体の骨組みがそこにあるだけでも随分気が楽です。

全体の6,7割はスキャンした文章を基にして作成しました。
主張したい、研究したいテーマなんて希薄(皆無?)ですから
内容としては研究室の他の人に比べて薄味なのは否めません。

何せ、大元にあるのは映画のパンフですし。(笑)

しかし、卒論の単位を取るには十分でした。
教授たちも僕が将来研究室に残るわけでもなく
公務員として就職するのは知っていましたから、
その程度で許してやるか、というお目こぼしもあったかとは思いますけど。

いやー、こんなこと激白していいのだろうか。

まあ、いいか。

もう卒業しちゃったし

それから随分経って時効だからいいよね?(笑)

誤解なきよう一応言いますが、全ての講義がこうだったわけじゃないですよ?
でも、僕は大学で学んだことの中で中国文学が
最も僕にとって身にならなかった分野だと今でも思っています。
他の宗教学、言語学、民俗学等、様々な講義は
僕の価値観を変えたり、能力・思考を深めるのに大いに役立ちました。

どうせ卒業したら使わないというなら
やはり自分が一番好きな日本史を選ぶべきだったと
今でも後悔しています。

また勉強してもいいよ、と大学に入れてもらえるなら
本気で行きたいですね、日本史学科。

就職とか世俗的なことに振り回されて
やりたくもないことを学ぶよりも、
やっぱり自分がやりたいことをやるのが一番です。
(きれいなまとめ)
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by dio-w21 | 2006-02-10 14:11 | コラム系雑記 | Comments(0)